カビはなぜ発生するの?詳しい原因を知って予防につなげよう!

カビはなぜ発生するの?詳しい原因を知って予防につなげよう!

きちんと掃除しているのに、気を付けていたはずなのに、カビが生えてしまった……という経験もあるでしょう。カビは生き物なので、ある日突然生えてしまって気付くこともあります。まずは、なぜカビが発生するのか、原因をしっかりと探っていきましょう。カビの生える環境について詳しく知っておくと、予防も賢くスムーズに行えますよ。

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カビが発生する環境に必要な3要素!

カビはある日突然生えたように思えることもありますが、全くの偶然ではなく、一定の条件が重なった結果です。カビの生えやすい環境でポイントとなるのが「気温」「湿度」「栄養」の3つ。カビに悩まされる時期を思い返してみると、季節が同じ、ということもあるかもしれません。家の中でも、生えやすい部屋と生えにくい部屋などの違いがあるのではないでしょうか。

気温

カビが好む気温は20度~30度、特に25度~28度といわれ、カビにとって生きやすい最適な温度です。室内で人が快適だと感じる温度は18度~28度のため、温度環境を変えるのはなかなか難しいところ。残念ながら人もカビも、快適だと思う気温は共通しているようです。また、カビの生える可能性のある温度は0度~40度で、温度幅が広いこともケアしづらい特徴。食べ物の場合は、冷蔵庫を利用するとカビにとって最適な環境を避けられるでしょう。

湿度

カビが生えるには水分も必要です。人にとって適した部屋の湿度は45%~65%ほどですが、カビの場合は少し高め。湿度60%以上の環境から活発になり始め、80%を超えると繁殖力が高まります。

浴室などの水回りを除けばそんなに湿度の高い環境はないのでは?と思いがちですが、リビングの隅などでもカビが生えることがあるように単純にはいきません。カビは水に触れることができれば生きられるため、部屋全体の水蒸気量を管理していればOKとも言えないのです。窓に付いた結露の水滴、湿気のある空気が溜まっているところ、などは注意しておきましょう。

栄養

人がご飯を食べて生活しているように、カビも栄養を必要としています。カビにとっても私たちが食べている食品は栄養となるため、部屋に食べ物のカスが落ちたままにしないことは大切。まな板などは、染み込んでしまった食品の栄養を元にカビが生えることがあります。そのほかには、ホコリやダニ、人から落ちる垢などの汚れもカビの栄養です。生活をしていて普通に発生する汚れがカビのご飯になってしまうため、意識して気を付けておく必要があるでしょう。

また、私たちにとって必要な酸素も、カビが生きるのに必要なものです。酸素の管理で室内のカビを防ぐのは実質的に難しいことではありますが、食品は真空パックで保存する方法などを参考にしてみてください。

どうして何もないところにカビが発生するの?

カビは壁や食べ物など、目に見えてはじめて認識できますが、実はそうなる前から身近にカビが存在している可能性があります。これには、カビの性質と発生するサイクルが関係。

カビは胞子となって、空気中を移動することで住みかを増やしていきます。目に見えている部分のカビは、胞子が付いて発芽し、菌糸を伸ばして成長したもの。カビの住居のようなものですね。菌糸が成長して菌糸体と呼ばれるものが作られると、そこからまた新しい胞子が誕生します。それがまた空気中に飛び立つというサイクルで、繁殖を繰り返していくのです。

つまり、目に見えるカビの住居があるということは、空気中にカビがいてもおかしくないということ。カビの胞子は、1立方メートルの空気中に数千個漂っているときもあるのだそう。これらの環境を考えてみると、置いておいた食べ物にいつの間にかカビが生えている、というのも納得ですね。

カビが発生しやすい季節について

気温と湿度、さらに栄養の環境がそろうとカビが発生してしまいます。室内の環境によってこれらのバランスがそろうタイミングは変わってきますが、意識しておきたいのが季節。カビの生えやすい環境とマッチする季節の特徴を見てみましょう。

梅雨はカビの発生に最適な時期

カビは、春から夏にかけて特に発生しやすいといわれています。暖かく過ごしやすい春は、カビにとっても繁殖しやすい気温。やがてじめじめと過ごしづらいことのある梅雨がやってきますが、カビにとっては湿度が高くとっても過ごしやすい季節。気温と湿度のバランスがカビの発生に最適な環境に近付くため、梅雨は特に注意が必要です。雨が続くと、室内に洗濯物を干すことも。これもまた湿度を上げてしまう原因となり、カビの発生を手助けしてしまっています。

夏に発生する食べ物のカビ

夏もまた、カビにとっては嬉しい季節です。カビが発生する温度は約40度までのため、真夏でも十分に注意が必要。ムシムシして湿気の多いときはなお発生しやすいでしょう。夏のカビでよく取り上げられるのが食べ物のカビです。夏は食べ物が傷みやすいことがありますね。私たちが食べている食べ物はカビにとっても栄養になるため、食べ物に接触すればそれをエサとして繁殖していきます。

カビは糖分を好む傾向にあるので、パンやケーキなどを放置しておくとカビが生えやすいことも。カビの生えた食べ物が体内に入ると、食中毒の危険があるため注意が促されています。

冬はカビが生えにくい?

冬は気温が低いことから、カビは発生しにくいという見解があります。ただ、室内の場合は例外が目立つ場合も。近年ではエアコンの普及により常に快適な室温が保たれているため、冬だからといって油断しないようにしましょう。室内が暖かいと窓の付近に結露ができ、湿気も多くなります。気温が低いと浴室の中も乾きにくいため、ただでさえカビが発生しやすいお風呂場にとってさらなるデメリットが起きる場合も。春にカビをより増やさないためにも、冬場のカビの発生をおさえることはポイントです。

こんな場所にカビは発生しやすい

空気中にカビの胞子が漂っていることを考えると、どこにでもカビは発生する可能性がありますが、生えやすい場所をおさえておくとケアもしやすくなります。カビの好む3つの特徴がそろった場所をチェックしてみましょう。

お風呂場などの水回り

お風呂場は、当然ながら湿度が高くなります。温かいお湯で、室温もカビにとって快適な状況に。また水垢や石鹸汚れ、皮脂汚れなどの栄養も豊富な場所のため、カビが発生しやすいでしょう。同じく、洗面台やトイレ、キッチンなどの水回りも、湿気豊富で汚れやすい場所となりますので、カビの発生には気を付ける必要があります。

クローゼットや押入れ

長くしまっておいた服や布団がしっとりしている、なんてことも。風通しのあまり良くないクローゼットや押入れもカビが発生しやすい場所です。湿気が溜まりやすく、使った布団などをしまえば皮脂や汗などの汚れも提供してしまうことに。またホコリなどの汚れが溜まることもカビの発生を手助けしています。

窓や壁、エアコン

窓や壁もカビが発生しやすい場所です。窓は結露が溜まりやすい季節に要注意。水滴と暖かい室温はカビにとって好都合です。窓枠やカーテンの裏などをよく見ておきましょう。湿度が高くなりがちな部屋は、壁にもカビが発生します。北側の部屋などは注意して管理しておくのがおすすめ。絨毯の裏や畳などにも、カビが発生することがあります。

また、エアコンのフィルターもカビが発生しやすい場所のひとつ。エアコンの作動によって胞子が吹き出されてしまう、というデメリットも併せ持っています。普段見えにくい部分のため、意識して気を付けておきましょう。

カビの発生原因を知るだけでカビ対策に有利!

こうして見てみると、カビはどこにでも発生する可能性がある、と不安になってしまうこともあるかもしれません。ですが、原因を知っておけばカビ対策にはとても有利です。カビの発生にはいつでもカビの好む条件が関係しているため、根源から意識しておくことでよりスムーズに対策できますよ。カビを恐れず、発生の原因をできる限り抑えてカビ対策を行っていきましょう。

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